ラインに不可欠な真空ポンプを
タールから守りたい
現場のお困りごとから開発された独自製品HSコレクター。
PROPOSER
当社の販売主力商品である真空ポンプは、ポンプの内部に時として異物が混入することがあり、お客様の悩みの種になっています。これを解決するため、当社の独自商品であるHSコレクターを開発販売しています。
BEGINNING
弊社は様々な製造現場に真空ポンプの提案を行っていますが、本件のお客様に真空ポンプのご提案に伺ったときに、クリーニング作業の煩雑さについてご相談をいただいたことがきっかけとなりました。
真空浸炭炉で焼き入れ作業を行う場合には、製品に異物が付着しないように真空ポンプで真空にして焼き入れを行うのですが、焼き入れ時に発生したタールが真空ポンプ内に入り込み時間の経過とともに固まって真空ポンプが動かなくなるため、現場では1週間に一度の割合で真空ポンプをクリーニングしておられました。
この作業が非常に煩雑で時間もかかるため、現場の保全担当の方は非常に困っておられました。この課題を弊社にご相談いただきプロジェクトのスタートとなりました。
OBSERVATION
タールフィルターがついているのに なぜタールが混入するのか
お客様が使用されている真空ポンプには既にタールフィルターが装着されていたので、本来であればこのフィルターでタールはろ過されるはずです。しかし実際には、タールの付着により真空ポンプが停止する故障が頻発していました。なぜタールがフィルターを通過できるのか。現場の作業環境を見せていただき、気化したタールが目の細かいフィルターを通過しているのではないかと仮説しました。
フィルターで捕捉できないということは液体や固体ではなく気体ではないか。
この仮説に基づき、お客様の環境に合わせて多くの仕様を展開している真空ポンプ保護装置HSコレクターの機種選定に取り掛かりました。
SOLUTION
気化したタールを液化させ捕捉する
今回の案件では、高温で気化したタールを一定の温度まで冷却して液化させ、真空ポンプにタールが混入しないようにする必要がありました。弊社は様々な環境で真空ポンプを使用されるお客様の課題を解決するため、それぞれの稼働条件に適応した装置を開発してきましたので、既存製品の少しのカスタマイズで今回の条件をクリアできる試作品をご提案することができました。
お客様に試作品を試験していただいたところ、見事に気化したタールを捕捉することができ、今も快適に作業を継続していただいております。
お客様の課題は千差万別です。それぞれのお客様にとって最適な課題解決提案をいかにして導き出すか。
そこにHRDの存在価値があるのではないかと考えています。
これからもすべてのお客様の課題解決に向けて全力で取り組んで行きたいと思います。
SOLUTION STORY
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